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未完成の言葉の欠片 / ※印は要注意orネタバレ / 二次はクリア後前提です
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終端の王
「私も、あなた方と共に戦わせてくれ」
 二人の将、そして甲冑姿の兵士達の元に駆け寄った小柄な声の主は、目深く被ったフードを両手で取り除ける。王城の奥深くにおわすはずの、イースデイル王。アンリワース・リュカ・エルヴェシウス=イースデイル。
 けれど国と国民をその一身に背負うのは、まだ十二の少年だ。前王であった彼の父親は、大陸統一を押し進めるシグルトとの第三次戦役のさなか、度重なる心労が祟ったのか病に斃れた。王弟らは既に将として戦場に赴き、そして今は亡く、相次ぐ戦乱の風に弄ばれるイースデイルを受け継ぐべきは、幼い王太子を残すのみだった。
「陛下、玉座にお戻りください」
「あなたの後悔を、私にも背負わせるつもりか、ドナウアー将軍」
 跪き、諫める赤毛の青年に対し、アンリワースは即座に首を横に振る。そしてまっすぐに彼の瞳を見下ろした。手にした錫杖――魔導士の法具――の先端に嵌め込まれた宝珠(ジェム)が、七色に煌く。イースデイル王家の人間は、代々優れた魔導の使い手でもある。
 少年王は確たる口調で言う。
「私は王だ。王は国と共に生き、国と共に沈むもの」

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お題#015『見果てぬ夢』関連。終焉をもたらすものは少年王であればいいという不文律。
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