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未完成の言葉の欠片 / ※印は要注意orネタバレ / 二次はクリア後前提です
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07/02/04
「おまえは私を裏切らないだろう?」
 いつもと変わらぬ口調。
 それは絶対の信頼から生まれた言葉だったのか。それとも無条件の盲信か。彼にはどちらとも判断がつかない。
 けれど、『当たり前だ』とすぐさま返せなかったのは、これ以上の嘘を重ねることを心の何処かでためらった所為だろうか。軽く唇を開き、戸惑うように一度閉じて、そして再び彼は言葉を発する。
「……今頃何言ってるんだ」
「返事は」
「わかったことを訊くなよ」
 何事も知っているわけではあるまいに、そう心の中だけで自嘲気味に思う。その賢しさはいつか彼の命取りになるに違いない。もしも単なる偶然だとしたら、運命の神は今頃自分を見て笑っていることだろう。できすぎだ。全くのお笑い種。
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夢のメモ
・探索型ホラーゲーム
・黒いアリスと白いアリス
・プレイヤーは白アリスとなって黒アリスに攫われた人々を助けに行く
・全部で10ステージくらい
・各ステージごとに制限時間有
・ステージ1は小さい女の子と11人の音楽隊
・7つくらいの部屋
・黒アリスのいる部屋で黒アリスを見つけ損ねると逆に殺される(襲ってくる?)
・アリスの大好きなパパといちゃいちゃして挑発することも可
・クローゼットだったり棚の中だったり冷蔵庫の中だったり色んなとこに隠れている
・捕まえたアリスにはお仕置き~惨殺
・音楽隊はお揃いの服(本当は大人)
・音楽隊の11人は最後の部屋に押し込められている
・元の服・靴が全てピンクっぽく染まっている
・ぐろい。ちょとえろい。そしてバロック
終端の王
「私も、あなた方と共に戦わせてくれ」
 二人の将、そして甲冑姿の兵士達の元に駆け寄った小柄な声の主は、目深く被ったフードを両手で取り除ける。王城の奥深くにおわすはずの、イースデイル王。アンリワース・リュカ・エルヴェシウス=イースデイル。
 けれど国と国民をその一身に背負うのは、まだ十二の少年だ。前王であった彼の父親は、大陸統一を押し進めるシグルトとの第三次戦役のさなか、度重なる心労が祟ったのか病に斃れた。王弟らは既に将として戦場に赴き、そして今は亡く、相次ぐ戦乱の風に弄ばれるイースデイルを受け継ぐべきは、幼い王太子を残すのみだった。
「陛下、玉座にお戻りください」
「あなたの後悔を、私にも背負わせるつもりか、ドナウアー将軍」
 跪き、諫める赤毛の青年に対し、アンリワースは即座に首を横に振る。そしてまっすぐに彼の瞳を見下ろした。手にした錫杖――魔導士の法具――の先端に嵌め込まれた宝珠(ジェム)が、七色に煌く。イースデイル王家の人間は、代々優れた魔導の使い手でもある。
 少年王は確たる口調で言う。
「私は王だ。王は国と共に生き、国と共に沈むもの」
 
クルセンディア編
 北の果てに位置する王国・クルセンディアでは、夏になると太陽の沈まない白夜が続く。真夜中でも地平線すれすれに太陽は顔を出し、昼間ほどではないが見える景色は明るかった。
 王都の外れ、寂(さび)れた街の通りに、古い朽ちかけた教会がある。改修されるでも取り壊されるでもなく、いつの頃からか訪れる者もないままにひっそりと佇(たたず)んでいるそこへ向かって、少年は急いでいた。カンバスと携帯用のイーゼル、絵の具や様々な種類の筆が入った重い鞄(かばん)を抱え、静まりかえった人気(ひとけ)のない道を走る。石畳に清涼な靴音が響いた。
 
本来の慶紹編
 順調だった旅の終わりは、最悪の嵐に見舞われた。
 聖地に他者が足を踏み入れることを拒むかのように、その嵐は突然に訪れた。話によると、西から向かう船の十隻に一隻は同様の嵐に遭うという。それでも危険の多い長旅を敢行する者が多いのは、行く先が夢と希望に満ちた新天地であり、〈黄金の国〉と謳われた名高き金の産出国であるからだ。
 旅の終着点である美しい島嶼(とうしょ)は、三十年程前に西方の人間によって『発見』された。大洋を漂流していた西の民が流れ着いたのが、この四方を海に囲まれた島国だったのだ。遠い昔、大陸から隔離されたために、独特の文化を発展させるに至ったという東の国。商魂逞しい商人達は挙(こぞ)って、新しい取引先を見つけるために東方への船団を組んだ。それに乗じて、文化学者や新しい土地を求める者が東に渡り、そしてついには国交が開かれた。
 その国の名は――慶紹(ケイショウ)、別称を瑞穂国(ミズホノクニ)と言う。
 それくらい、歴史の教科書を開けば判ることだ。
 彼が乗船していたのは、〈東〉への輸出品を運ぶ船団の内の一隻だった。西の大陸から大洋を横切って東の大陸を廻り、何度か寄港して最果ての島国へと辿り着く。東方行きの航路は長期間に渡るため、船客として乗り込むような余裕は当然なく、片道だけの乗組員として。同様の方法で東へ渡る者は大勢いた。彼らのほとんどは乏しい自費での留学生や、故国で住む場所を失った放浪者であった。
 気のいい仲間達との数箇月にも渡る旅の最後が、このような結末を描くとは、誰が予想し得ただろう。東の大陸の最後の寄港地を過ぎ数日経ったところで、突然空は模様を変えた。海は荒れ、船団の何隻かは途中で消えた。彼自身が乗っていた船も、荒れ狂う波に揉まれて激しく揺れた。
 大きく傾いた甲板を滑り落ちていく乗組員仲間に、手を伸ばそうとした瞬間、高い波が覆い被さった。
 そこから先の記憶はもうない。
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