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未完成の言葉の欠片 / ※印は要注意orネタバレ / 二次はクリア後前提です
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06/10/26
 飾られた白薔薇(そうび)の仄かな芳香。
「形だけでも顔を見せてやれ。皇后も喜ぶ」
 花瓶に活けられた花を整えながら、冷淡な口調は崩さず彼は言い。
 そして、ほんの少し顔を歪める。指の腹にぷつり、と赤い血の珠が浮いた。しかし表情に変化が見られたのはその一瞬だけだ。彼は何事もなかったように舌先でそれを舐め取る。
「侍女め、棘を落とし損ねたな」
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La Traviata
「座興をお目にかけましょう」
 ちりり、と小さな鈴の音が彼の手の中で響いた。それを合図に、垂れ幕の後ろから静々と姿を現したのは一人の少女。その容姿に、誰もがはっ、と息を呑む。巫女姫と同じ装束、似せた髪型。東の民特有の、漆黒の髪。皇妃は眉一つ動かさない。伏せていた面を上げ、黒耀の瞳を瞠ったのは少女の方だった。巫女の緋色の眼差しをまっすぐに受ける。
 そんなことなど意に介さぬかのように、彼は言う。
「先だって苦界から拾い上げたのですよ。あなたによく似ている」
 周囲の女官達がざわめいた。まあ娼婦ではないの、それをわたくし達の皇妃様に喩えるなんて。皇太子殿下といえどもお口が過ぎますわ。
「ご勘気を蒙りましたか?」
 青年は問う。伽耶は沈黙を守ったまま、彼の眼前までつかつかと歩を進めた。誰が止める間もなく、頬で掌が鳴る。ディガルドは歪めた唇の端はそのままに、白手袋の甲で朱く色付いた痕を拭った。
「殿下がわたくしを蔑まれようと貶められようと構いません。甘んじてお受けしましょう。ですが、他(た)の者を巻き込むのはおやめなさい!」
「怒り顔もお可愛らしいですよ」
「何を巫山戯て……!」

「この娘はわたくしが預かります。よろしいですね」
「陛下のお好きなように」
8章おまけ
本文なし
 
06/10/04
「だって、僕は誰が同室だって別に構わないもの。でも決めろって言われたから……」
 少年はそこで言葉を切って、トランクの中を探り出す。しばらくしてようやく目当てのものを見付けたのか、取り出したそれを彼の目の前に差し出してみせた。薄い冊子。
「ええとね……あ、あった。これ」
「寮生名簿?」
「これで、こう……」
 その指先が、上から順番に名前を指し示していく。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・な……って」
 歯切れのいいスタッカート。
「そんなことで……!?」
「うん」
血液型
公式には血液型設定ないんだけど、こんな感じかなーという予測。
 
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